<論説>イラン立憲革命におけるラシュト蜂起

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タイトル別名
  • <Article>The Uprising of Rasht in the Iranian Constitutional Revolution
  • イラン立憲革命におけるラシュト蜂起
  • イラン リッケン カクメイ ニ オケル ラシュト ホウキ

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抄録

一九〇九年二月にギーラーン地方の中心都市ラシュトに勃発した武装蜂起は、モハンマド・アリー・シャーのクーデターによって惹起された「小専制」期に終止符を打ち、立憲制を再確立する上での一大要因となった点で、イラン立憲革命史上高い評価を受けている。しかしながら、ラシュト蜂起について、従前の研究においては、立憲革命史の一部としての言及はあるにしても包 括的な論究が未だになされていない状態にある。本稿では、タブリーズ蜂起においても共通してみられた、住民の自治組織的性格をもつアンジョマンならびに蜂起とそれに引き続く首都テヘランへの進軍の主力部隊となったモジャーヘディーンを手掛りにして、ラシュト蜂起、テヘラン進軍を中心に論述する。その際、最初に蜂起前後の「公的」なアンジョマンの比較を行ない、次に「社会民主主義」グループとしてのモジャーヘディーン及びザカフカズ地方からの支援部隊の検討を通じて蜂起の実態を把握し、最後に テヘラン進軍の有した意味を問うことによって、立憲革命史の一側面の考察を試みた。

収録刊行物

  • 史林

    史林 67 (1), 34-75, 1984-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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