<論説>清代加級考 : 中国官僚制度の一側面

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タイトル別名
  • <Articles>The Jiaji 加級 System of Promotion under the Qing Dynasty : The Durable Bureaucracy of Late Imperial China
  • 清代加級考--中国官僚制度の一側面
  • シンダイカキュウコウ チュウゴク カンリョウ セイド ノ イチソクメン

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抄録

清代の官僚の肩書きには、頻繁に「加級」が現れる。これは、様々な褒賞の一つを形成していた。ただし、これは明代にはほとんど見出すことが出来ない。この制度は、清初から乾隆年間にかけて、整備されまた変質し、当初のステータスを上昇させる褒賞としての価値を失っていく。しかし逆に官僚の処分との相殺措置が次第に整頓され、そこに特徴を見出すことが出来る。そのために、清代の官僚は捐納を通して、あらかじめ加級を入手し、処分に備えた。清朝国家が取ったこのような仕組みの巧緻さは、伝統中国に一貫する官僚機構の強靱さを支えた一つの柱のように思われる。

収録刊行物

  • 史林

    史林 84 (6), 795-829, 2001-11-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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