逆接の接続助詞「が」「にもかかわらず」と対比を表す助詞「は」「こそ」

書誌事項

タイトル別名
  • Adversative conjunctive particles ga and nimokakawarazu and contrastive particles wa and koso in Japanese
  • ギャクセツ ノ セツゾク ジョシ ガ ニモカカワラズ ト タイヒ オ アラワス ジョシ ワ コソ

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説明

逆接構文「Pが、Q」は、前件PまたはPから推論されるRと、後件QまたはQから推論されるSとが、肯定と否定の対立関係をなす。この構文は必ず顕在的または潜在的な対立枠を持ち、「台所は広いが、書斎は狭い」のような「対比型」と、「春になったが、まだ寒かった」のような「推論想定型」の二つの種類に分けられる。後者は、前件から推論されて想定される事柄と後件の実際の事柄との対立関係を表すものである。「Pにもかかわらず、Q」構文も、両方のタイプを表すが、用法が限定されている。対比「は」は、対立枠を示す働き、あるいは、対立の位置を端的に示す働きをし、対比「こそ」は、前件が後件に比べて小事と位置付けるという特徴がある。「にもかかわらず」は、そのPからRを推量・希求するという強い性格のために、対比「は」と部分的に共起しにくい場合があり、また、「こそ」とは共起しない。

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 70 133-155, 2019-03

    大阪市立大学大学院文学研究科

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