自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法後に長期寛解を維持しているHIV陰性形質芽球性リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • HIV-negative plasmablastic lymphoma sustaining long-term response after autologous peripheral blood stem cell transplantation
  • ジカ マッショウケツ カンサイボウ イショク ヘイヨウ タイリョウ カガク リョウホウ ゴ ニ チョウキカンカイ オ イジ シテ イル HIV インセイ ケイシツ ガキュウセイ リンパシュ

この論文をさがす

抄録

<p>症例はHIV抗体陰性,免疫能の正常な34歳女性。2014年5月に下痢,腹痛のため当院へ紹介。CT検査にて回腸末端から上行結腸に著明な壁肥厚を認めた。下部消化管内視鏡検査での生検では診断に至らず,左半結腸切除術を行った。形質細胞様細胞と形質芽細胞の密な増殖を認め,免疫染色ではCD20,CD19,CD79a,CD3,CD4,EBER陰性,CD138が陽性であった。以上より形質芽球性リンパ腫(plasmablastic lymphoma, PBL)と診断した。Hyper CVAD/MTX-AraC交替療法4コース終了後の第一寛解期に自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を実施した。3ヶ月後のFDG-PET/CTにて完全寛解を確認し,以後6年間,再発兆候は認めていない。PBLの標準的治療として確立したものはなく,第一寛解期自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法は有用な治療選択肢の一つとなり得ると考えた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 63 (3), 201-205, 2022

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ