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- 古瀬 祐気
- 京都大学ウイルス・再生医科学研究所/白眉センター 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科/長崎大学病院医療教育開発センター
書誌事項
- タイトル別名
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- COVID-19 Epidemic in Japan and Mathematical Model
- 感染症数理モデルの実際と活用と課題について,数式を一切使わない論考
説明
<p>新型コロナウイルス感染症のパンデミックは,その理解や流行制御のために数理モデルがリアルタイムで幅広く用いられた初めての機会であったと言える。数理モデルによる予測には,感染者数の推移パターンを記述する統計モデルと,感染が拡大するメカニズムを内包したSIRモデルがある。これらのモデルを用いて,本感染症の基本的な性質の解明,過去の状況や対策の評価,実社会と流行動態の関係の理解,未来の予測を行うことができる。予測に関しては,プロジェクション・シナリオ分析・予報など様々な目的に対して数理モデルが利用された。一方で,その理解や活用において,政治行政・専門家・市民それぞれに課題があり,その最たるものはコミュニケーションであった。今後,感染症に限らず多彩な場面で数理モデルが使われるようになると思われる。これからは,専門家だけでなく皆が数理モデルの性質や限界を正しく理解していくことが重要であり,その上で互いの立場や価値観の相違も踏まえた建設的な議論が求められる。</p>
収録刊行物
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- 医療と社会
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医療と社会 32 (1), 59-70, 2022-04-28
公益財団法人 医療科学研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390292240190927360
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- ISSN
- 18834477
- 09169202
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可