冷凍タマゴの調製条件とその品質
書誌事項
- タイトル別名
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- Prepared condition and quality of frozen eggs
説明
<p>【目的】タマゴを冷凍庫で凍結させてつくる冷凍タマゴはさらに保存を可能にさせるためと、その食感が生タマゴと異なるために紹介されている。殻付き卵を冷凍した報告は少ない。冷凍時に卵殻が割れるので、安全性については、疑問の余地があるが明らかでない。そのために新鮮なタマゴを使用すること、再冷凍しないこと、当日中に食べることが書かれている。そこで、冷凍タマゴにするのに必要な調整条件とその品質を明らかにすることを目的とした。</p><p>【方法】白色レグホーン種鶏の産んだタマゴを冷蔵庫内で購入当日のものと、購入後3週間冷蔵庫保管したタマゴを用いた。卵黄の中心に熱電対を突き刺し、冷凍庫内で凍らし、同じ-15℃に達するのを調べた。また、冷凍タマゴにしたもの、水で洗って解凍し、卵黄については重量および各部重量割合、pH ,破断特性を測定し、卵白については、起泡性を測定した。</p><p>【結果・考察】冷凍したタマゴは冷凍庫6時間で―15℃に達し、冷凍タマゴには最低6時間は必要であった。冷凍後の解凍により、卵白は元の状態に戻るが、卵黄は解凍後も真円球の形状で硬くなり、箸で持ち上げることができた。卵黄膜も破損がみられ、生卵とは異なる形状およびテクスチャーであった。クリオスタット切片で卵黄を観察すると、多面形の卵黄球が存在した。冷凍卵黄の破断測定を行ったが、破断せず、ゆで卵の卵黄と比較すると、緩やかな波形が得られた。このことから冷凍卵黄の食感は、もっちりとしていることが明らかになった。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 33 (0), 84-, 2022
日本調理科学会