Dysarthriaの翻訳名称について

  • 西澤 典子
    医療法人萌佑会岩見沢脳神経外科
  • 苅安 誠
    ヒト・コミュニケーション科学ラボ 潤和リハビリテーション診療研究所
  • 三枝 英人
    東京女子医科大学附属八千代医療センター耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
  • 椎名 英貴
    森之宮病院リハビリテーション部
  • 田中 康博
    愛知学院大学心身科学部健康科学科
  • 中森 正博
    広島大学大学院医系科学研究科脳神経内科学
  • 中谷 謙
    関西福祉科学大学保健医療学部リハビリテーション学科言語聴覚学専攻
  • 南都 智紀
    京都先端科学大学健康医療学部言語聴覚学科
  • 福永 真哉
    川崎医療福祉大学リハビリテーション学部言語聴覚療法学科
  • 細見 直永
    近森病院脳神経内科 広島大学原爆放射線医科学研究所疾患モデル解析研究分野
  • 益田 慎
    県立広島病院小児感覚器科
  • 中川 尚志
    九州大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Translation of "Dysarthria" in Japanese

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説明

<p>Dysarthriaは「発語運動の遂行過程に関与する神経筋系の障害によって起こる話しことばの音の異常」と定義される病態群である.この病態群の翻訳名称として,保険診療での診療名や国家試験出題基準においては,「運動障害性構音障害」が使用されている.しかしこの翻訳名称について,motor speech disordersの和訳である「運動性構音障害」との定義上の区別が適切に普及しておらず,用法に混乱が生じている,あるいは発語にかかわる協調運動全体に「構音」を用いるのは適切でない,などの理由から,さまざまな議論が起こり,複数の翻訳名称が提唱されている.日本音声言語医学会の言語・発達委員会では,研究者に共有されている病態の定義をできる限り適切に表現して,専門家だけでなく患者を含めた社会にも理解しやすい翻訳名称がdysarthriaに対して定められる必要があると考え,検討を行った.欧米における定義の変遷,また,わが国における翻訳名称に関する議論の歴史を総攬し,検討した結果,dysarthriaの翻訳名称として,「発語運動障害」を提案する.</p>

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参考文献 (14)*注記

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