既存椎体骨折と腹部大動脈石灰化との相関

書誌事項

タイトル別名
  • An association between prevalent vertebral body fracture and abdominal aortic calcification

この論文をさがす

抄録

<p>目的:既存椎体骨折(以下pr-VF)と腹部大動脈石灰化(以下AAC)の関係を,統計学的に解析した.</p><p>方法:当院に来院,もしくは入院した患者の腰椎側面レントゲン写真より,AACとpr-VFの有無を確認した.加えて,患者の臨床的背景を抽出し,それぞれの因子を独立変数とし,AAC,pr-VFそれぞれを従属変数と独立変数として,各々の相関について線形回帰分析を用いて解析した.</p><p>結果:931例が対象となった.pr-VFと有意の相関を示したのは,女性,加齢,腰椎の低骨密度,AACあり,認知機能低下であった.一方,AACと有意の相関を示したのは加齢,大腿骨頚部の低骨密度,pr-VFあり,慢性閉塞性肺疾患併発,睡眠薬常用であった.</p><p>考察:AACとpr-VFは相互に密接な相関があり,その他の要素では,加齢がそれぞれに相関した.</p><p>結論:AACとpr-VFの間には,それぞれの原因となる共通の要素が潜んでいると思われる.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ