コアシェル型逆相充てん剤カラムによるアセチルサリチル酸類のHPLC分離とアスピリン懸濁製剤の迅速な安定性評価

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タイトル別名
  • HPLC Separation of Acetylsalicylic Acid and Its Related Compounds with Core-shell Type Reversed-phase Columns and Rapid Evaluation of Stability of Aspirin Tablets Suspension
  • コアシェルガタ ギャクソウ ジュウテンザイ カラム ニ ヨル アセチルサリチル サンルイ ノ HPLC ブンリ ト アスピリン ケンダク セイザイ ノ ジンソク ナ アンテイセイ ヒョウカ

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抄録

<p>HPLCでは,近年微小粒子径充てん剤カラムによる高速分析が可能なultra-HPLC(UHPLC)が進展してきた.しかし,UHPLC用の充てん剤は圧損が高く専用装置が必要となる.そこで既存装置に適用できる粒子径2.7 μm前後のコアシェル(CS)型カラムが浸透している.当初はC18のみであったが最近では多種のCS型逆相カラムが開発され,逆相以外のHILICやキラル分離でもCS型カラムが利用できる.本報では逆相のさまざまなCS型カラムをアセチルサリチル酸(アスピリン,AP)とその分解物のサリチル酸,これらの関連物質で感冒薬等に配合されるカフェイン,エテンザミド,アセトアミノフェンなど計11種の化合物の分離に適用し,分離選択性について検討した.検討を踏まえ2.5分で分離可能なAP製剤の迅速定量法を設定し,市販製剤の定量と薬剤経管投与で用いられる懸濁製剤,特に緩下剤である酸化マグネシウム製剤との同時懸濁製剤でのAPの安定性について検討した.その結果,30分保存で20% 分解し,APの有効性に影響を与えることが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 72 (7.8), 299-305, 2023-07-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (8)*注記

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