COVID-19の流行が中心市街地の評価に与えた影響 : 「高槻市と関西大学による高槻市民郵送調査」の事例から

DOI 機関リポジトリ HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • The Impact of the COVID-19 Pandemic on the Evaluation of City Centers : A Case Study Based on the “Takatsuki Citizen Mail Survey by Takatsuki City and Kansai University”
  • COVID-19 ノ リュウコウ ガ チュウシン シガイチ ノ ヒョウカ ニ アタエタ エイキョウ : 「 タカツキシ ト カンサイ ダイガク ニ ヨル タカツキ シミン ユウソウ チョウサ 」 ノ ジレイ カラ

この論文をさがす

抄録

COVID-19の流行は、中心市街地の機能にいかなる影響を与えたのだろうか。本稿では、「高槻市と関西大学による高槻市民郵送調査」の累積データセットを活用して、COVID-19の流行前後で、中心市街地に対する市民の評価がどのように変化したのかを検証する。事後層化ウェイトを用いた線形回帰モデルの推定結果からは、COVID-19の流行初期には、特に若年層や中年層など若い世代の間で、中心市街地の商業・文化・社会活動が減少したと認識されやすかった一方で、老年層の間では、人の往来が減少したためか、中心市街地の歩きやすさや風紀・治安が向上したという正の評価も見られたことが明らかになった。しかし、感染症対策が緩和されはじめた2022年には、混雑現象の解消に伴う正の評価は失われつつあるにもかかわらず、中心市街地の活動量に対する負の認識は回復していない。COVID-19による都市中心部の機能の減退は、中心市街地活性化政策の今後の論点の一つになりうると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ