縦型ピーラーを用いた剥く操作の練習が包丁操作の習得に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of practicing peeling using a vertical peeler on learning to use a kitchen knife
抄録
<p>【目的】小学校高学年から高等学校の家庭科授業における調理実習の時間数は減少傾向にある。その中で包丁を用いて食材の皮を丸のまま剥く操作は,危険も大きいが恐怖心も加わることで難易度が高くなっている。そこで包丁を用いる前段階として縦型ピーラーを用いることを考案した。縦型ピーラーは持ち方,手指の動かし方が包丁に近いが,包丁に比べると安全性が高い。このことから,それを習得することによって包丁への以降がスムーズに行われるのではないかと考え研究を行った。</p><p>【方法】まず,包丁の丸むき操作に近い動きで皮を剥くことができる縦型ピーラーの選定を行った。被検者に対して,牛刀を用いてリンゴの丸剥きを行い初期段階の状態を観察した。その後,被検者を半分に分け一方は縦型ピーラーでリンゴの丸剥きの練習を行い。残りの一方は牛刀で練習を行った。最後に両者ともに牛刀で皮むきを実施し,縦型ピーラーを用いたリンゴの丸剥き練習の効果を観察した。</p><p>【結果】7種の縦型ピーラーを使用した結果,包丁に近い感覚の縦型ピーラーを選ぶことができた。その縦型ピーラーを用いて練習を行った。剥き操作途中の状態をビデオの撮影し,それをもとにして3点について観察を行った。(リンゴが丸くむけているか。剥き残しが無いか。手の動きが正確か。)その結果,縦型ピーラーを用いたグループは,手指の使い方の採点が3.6点から4.4点に0.8点上昇していたが,包丁のみで練習したグループは0.5点の上昇にとどまっていた。縦型ピーラーを用いた練習は,手指の動きをマスターするうえで,効果的であると考えられた。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 34 (0), 144-, 2023
日本調理科学会