九州支部の多様な調理法と家庭料理の伝承調査
書誌事項
- タイトル別名
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- Survey on various cooking methods and traditions of home cooking in the JSCS Kyushu Branch
- The use situation of cooking tool ( microwave oven・frying pan ) and composition seasoning
- —調理器具(電子レンジ・フライパン),複合調味料の使用状況—
抄録
<p>【目的】現代の家庭料理の現状を把握し,家庭料理の伝承のための方策を検討する中,家庭料理の調理器具(電子レンジ・フライパン)及び複合調味料の使用状況を把握することを目的とした。</p><p>【方法】調査期間は2022年10月から2023年2月とした。調査対象は九州及び沖縄の大学・短大生で,インターネットによるアンケート調査を行った。その中から10~20歳代を対象とし,電子レンジ・フライパン及び複合調味料の使用状況について単純集計を行い,自宅生及び自宅外生で比較した。</p><p>【結果】対象者は1,075(有効回答率50.5%)の中10~20歳代1,058(自宅生745,自宅外生313)である。電子レンジの使用方法は,自宅・自宅外生共に多い順は「冷たくなった料理・飲み物の温め」「調理済み冷凍食品の加熱」「冷凍品の解凍」「生野菜の加熱」だった。その次は,自宅外生は「パスタをゆでる」が20.8%で自宅生の11.8%より高く,自宅生は「ケーキ類を作る」が31.4%で自宅外生の15.7%より高かった。フライパンの所有割合は自宅生の方が高く,フライパンを使う料理は自宅・自宅外生共に「炒め物(野菜炒め,炒飯など)」「焼き物」の回答が多かった。「炒め煮」は自宅生76.2%に対し,自宅外生68.4%と低かった。複合調味料の使用状況は,自宅・自宅外生共に「カレールウ」「めんつゆ」が上位を占めていた。また,パスタソース以外の各複合調味料の使用割合は,自宅生の方が自宅外生よりも高かった。以上の結果より,調理器具(電子レンジ・フライパン)及び複合調味料の使用状況には自宅生と自宅外生で同じような傾向がみられたが,自宅でケーキ類を作ったり,フライパンの所有割合や複合調味料の使用割合が高いなど調理する幅と割合が高いことが推測された。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 34 (0), 190-, 2023
日本調理科学会