コロナ禍で在宅勤務へ移行した労働者への産業保健師の支援対応プロセス

書誌事項

タイトル別名
  • Occupational Health Nurses’ Process of Supporting Workers After Having Shifted to Working from Home Due to the COVID-19 Pandemic
  • コロナ カ デ ザイタク キンム エ イコウ シタ ロウドウシャ エ ノ サンギョウ ホケンシ ノ シエン タイオウ プロセス

この論文をさがす

抄録

<p>産業保健師が,コロナ禍のために在宅勤務に移行した労働者を支援対応するプロセスを明らかにする目的で,テレワーク導入企業に勤める産業保健師10名に対して「自分自身が保健師として困ったこと」等について半構造化インタビューを行った。インタビューから得られた逐語録を修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)によって分析して26の概念を生成し,これを「労働形態の激変による衝撃」,「新たな支援方法の構築」,「健康課題に合わせた支援」,「産業保健師としてのあり方の確立」という4つのカテゴリーに集約した。産業保健師が在宅勤務へ移行した労働者への支援対応は,突然に在宅勤務へ移行した労働者の「労働形態の激変による衝撃」から始まり,保健師は「新たな支援方法の構築」をしながら支援にあたり,労働形態の変化によって生じた「健康課題に合わせた支援」が必要であると気付き,最後に「産業保健師としてのあり方の確立」が求められるというプロセスを経ることが明らかになった。在宅勤務へ移行した労働者の支援に対応していくプロセスが明らかとなり,労働者の変化し得る働き方に対応していく必要性とそのスキル獲得に関する産業保健師のあり方について,示唆を得ることができた。また,これらの過程は心的外傷後成長を経験していると考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ