LLIFを用いた腰仙椎多椎間固定において仙骨椎弓根スクリューは最尾側アンカーとして弱いのか?

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  • Is the Sacral Pedicle Screw Adequate as the Distal Anchor in Multi-level Fixation of the Lumbosacral Spine with Lateral Lumbar Interbody Fusion?

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抄録

<p>はじめに:当院では側方侵入腰椎椎体間固定術(以下,LLIF)を用いた腰仙椎の多椎間固定において最尾側アンカーを仙骨椎弓根スクリュー(S1PS)としているが,S1PSの弛みが多い.L5/Sを含む腰仙椎多椎間固定におけるS1PSの弛み,L5/SのCage Subsidence,前弯角矯正損失,骨癒合を調査した.</p><p>対象と方法:当院でLLIFを併用して腰仙椎多椎間固定を行い,1年以上経過観察可能であった14例を対象とした.CT画像を用いて術後3ヶ月,6ヶ月,1年におけるS1スクリューの弛み,L5/SのCage Subsidence,前弯角矯正損失,骨癒合を評価した.</p><p>結果:術後3ヶ月でS1PSの弛みが確認されたのは9例(9/14,64%),術後6ヶ月で13例(13/14,92%)であった.術後1年のL5/Sの平均前弯矯正損失は4.3°であり,Cage Subsidenceは10例(10/14,71%)に認めた.骨癒合は7例(7/14,50%)で得られていなかった.</p><p>結語:LLIFを用いたL5/Sを含む腰椎多椎間固定においては,最尾側アンカーがS1PSである場合,高率に弛みを呈する.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 14 (10), 1283-1291, 2023-10-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

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