算数授業における言葉の受動的な使用に至るまでの学習者の学びの特徴

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書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of Learners' Interaction Leading to Passive Use of Words in Mathematics classrooms
  • A Case Study of the Learning of Linear and Point Symmetry in 6th Grade
  • -第6学年「線対称・点対称」の学習を事例に-

抄録

<p>本稿の目的は,学習者が新たな数学的概念を学ぶ際に,言葉としての定義が導入されてから受動的な使用に至るまでにみるプロセスの特徴を事例的に明らかにすることである.そのために,スファードのコモグニション論を援用し,第6学年の算数科授業において,線対称・点対称という概念を学ぶ際にみる「言葉の使用」を分析した.その結果,スファードの示す4段階モデルのうち,第1段階である言葉の受動的な使用に至るまでに,学習者は豊かな相互行為を形成している様相が浮かび上がった.具体的には,定義が導入される前であっても,既習の内容や経験をもとにした言葉が表出し,受動的な使用へと漸次的に学びが進行することを明らかにした.これにより,学習者から表出する言葉を契機として,学習者同士が言葉に意味を付与していくプロセスを重視した定義の導入に関する授業を設計することの必要性を指摘した.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298377804832768
  • DOI
    10.14935/jsser.38.2_199
  • ISSN
    18824684
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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