中規模病院に勤務する心理士の役割

  • 倉田 員枝
    特定医療法人同心会遠山病院 臨床心理士/公認心理師
  • 長谷川 修
    特定医療法人同心会遠山病院 総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • チュウキボ ビョウイン ニ キンム スル シンリシ ノ ヤクワリ

この論文をさがす

抄録

当院は精神科のない中規模病院であるため,総合病院で働く心理士に求められる心理判定員的役割や特別な心理療法を求められる機会は殆どない。その一方,中規模病院という敷居の低さから,話を聴くだけで解決出来る問題を抱えて来院する患者も多く,寄せられる相談は多種多様である。これまでは多忙さ故に,「話を聴いて欲しい」という患者のニーズに応えられない場面がしばしば見受けられた。今は,聴く技術をもった心理士が在籍したことにより,そのニーズにも応えられるようになった。限られた数のスタッフしか勤務していない中規模病院の特性上,心理士が医療ソーシャルワーカーの役割を求められることもある。中規模病院ならではの院内ニーズに応えていくためには,心理士の業務の枠にとらわれない働き方が必要であり,こころにも目を向けた支援を行うことの出来る心理士がいることは,病院にとっても地域にとってもメリットになると考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ