実用性を考慮した黒部ダムへのアンサンブル降雨予測の活用方法検討および水系への影響評価

  • 仲 浩明
    関西電力株式会社 再生可能エネルギー事業本部
  • 大坪 祐介
    関西電力株式会社 再生可能エネルギー事業本部
  • 有光 剛
    関西電力株式会社 再生可能エネルギー事業本部
  • 角 哲也
    京都大学 防災研究所

書誌事項

タイトル別名
  • PRACTICAL UTILIZATION OF ENSEMBLE RAINFALL FORECASTS FOR KUROBE DAM OPERATION AND IMPACT ASSESSMENT ON BASIN

抄録

<p> 近年,アンサンブル降雨予測を利水ダム運用に活用し,発電への貯留水の先使いによる「洪水貯留機能の拡大」と「発電電力量の増大」の両立が期待されている.しかし,ダム運用と発電運用の実務的な制約条件まで考慮した活用方法の検討事例や水系全体の利水評価を実施した事例は少なく,実運用への課題である.本研究では,黒部ダムを対象に活用方法を検討し,6, 7月に7日後~13日後の週間流入量予測値から出水を早期に予測し,出水予測時には発電取水により貯留水を先使いする活用方法を提案した.黒部ダム下流2ダムを含め,現状の予測精度で導入した際の利水評価を実施した結果,実際に無効放流が生じなかった2019年では出水予測の空振りにより減電となったが,無効放流が生じた2020年では無効放流量の低減による増電効果を確認できた.</p>

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