知的障害を伴う自閉スペクトラム症児に対するハンドベル演奏場面での協同スキルの指導

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タイトル別名
  • Training of Cooperative Skills in Handbell Performance for a Child with Intellectual Disability and Autism Spectrum Disorder

抄録

本研究では、知的障害を伴う自閉スペクトラム症児1名を対象に、ハンドベル演奏場面での協同スキルの指導を行い、その効果を検討した。「和音」「かけあい」「音階」の3つの課題を設定し、各課題に合わせて「タイミングを合わせてハンドベルを鳴らす」「進度を合わせてハンドベルを鳴らす」「相手または直前の人のベルを見てハンドベルを鳴らす」「ST と目を合わせてハンドベルを鳴らす」「曲調や周りの人に合わせて体を動かす」の計5つの標的行動が割り振られた。ベースライン期に続く介入期では、「和音」「かけあい」における二者の位置関係を横並びから向かい合って座るように変更した。加えて、「和音」にのみ強化手続きを実施した。MT は各標的行動を記入したホワイトボードを提示し、標的行動が生起した直後に対象児が好むキャラクターのシールを貼った。その結果、指導期以降の各標的行動の正反応数がベースライン期に比べて増加した。加えて、未指導のリズム等への般化が成立した。これらの結果を踏まえ、演奏場面における協同スキルの獲得及び遂行に係る要因が考察された。

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