逆相クロマトグラフィープロセスにおける最適温度の決定法

  • 野崎 晋也
    山口大学大学院創成科学研究科
  • 吉本 則子
    山口大学大学院創成科学研究科 山口大学生命医工学センター
  • 山本 修一
    山口大学大学院創成科学研究科 山口大学生命医工学センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Method for Determining the Optimum Temperature for a Polyphenol Separation Process by Reversed Phase Chromatography

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抄録

<p>逆相クロマトグラフィー分離の生産性を最大化する,最適温度の決定法を開発した.エタノール-水移動相を用いたポリマー(ポリスチレンジビニルベンゼン)粒子充填クロマトグラフィーによる2種類のポリフェノール(カテキン,エピカロカテキンガレート)分離をモデル系として選択した.15-45°Cにおける勾配溶出実験と等組成溶出実験データから,分配係数と拡散係数を温度とエタノール濃度の関数として定式化した.</p><p>既に開発した等分離度曲線決定方法を温度の影響を考慮できるように拡張した.温度が高くなると分離溶媒量が減少し分離時間が長くなり,温度が低下すると分離時間は短縮されるものの多量の溶媒が必要であることが明らかとなった.</p><p>次に分離度が一定の条件下において,カラム体積,時間,消費移動相当たりの生産性を計算したところ,生産性が最大となる温度が存在し,また温度は移動相エタノール濃度にも依存した.この方法により試料の安定性等を考慮して最適温度条件を決定することができる.簡単に液体クロマトグラフィーの最適温度を決定できる本手法は,産業上有用であると考えられる.</p>

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