小説におけるオノマトペの使用特徴-ミステリー小説に焦点を当てた予備的調査- (研究ノート)

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タイトル別名
  • Characteristics of Onomatopoeia Usage in Novels-Preliminary Research Focusing on Mystery Novels- (Note)
  • ショウセツ 二 オケル オノマトペ ノ シヨウ トクチョウ -ミステリー ショウセツ 二 ショウテン ヲ アテタ ヨビテキ チョウサ- (ケンキュウ ノート)

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抄録

本研究ではミステリー小説に使われているオノマトペの特徴を明らかにすることを目的としている.ミステリー小説では,1 ぺージ(約700 字)当たり,約1 語のオノマトペが使われている.調査対象となった2 冊の小説に共通するオノマトペは約15%である.上位の使用頻度を示すオノマトペはABAB 型,A ッB リ型,AB リ型があり,2 冊の小説ともほぼ同じ傾向がみられた.低頻度のオノマトペの形態的パターンは全部で28種類にも及び,かなり多岐にわたることが分かった.ミステリー小説においても,様態副詞として用いられるオノマトペが最も多く,結果副詞や程度副詞として用いられるものは非常に少ない.ミステリー小説では,新しいオノマトペが作られることは稀であることもわかった.最後に,今回の予備調査の結果,使用されているオノマトペの特徴は,作家による個人差も要因の一つであることが考えられる.

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