新型コロナウイルス感染を契機に増悪し大腸亜全摘を施行した潰瘍性大腸炎の1例

  • 長安 健
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 藤好 直
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 本間 重紀
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 市川 伸樹
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 吉田 雅
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 柴田 賢吾
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 松井 博紀
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 桂田 武彦
    北海道大学大学院医学研究院内科学講座消化器内科学教室
  • 中久保 祥
    北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
  • 畑中 佳奈子
    北海道大学病院医療・ヘルスサイエンス研究開発機構先端診断技術開発センター(C-DAD)生体試料管理室(バイオバンク)
  • 武冨 紹信
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Ulcerative Colitis That Worsened Due to Coronavirus Disease 2019 and Was Treated with Subtotal Colectomy

抄録

<p>新型コロナウイルス感染症(Coronavirus Disease 2019;以下,COVID-19と略記)のパンデミック発生から4年が経ったが,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;以下,UCと略記)との関連につき一定の見解は得られていない.今回,COVID-19罹患後増悪し手術となったUCを経験した.症例は62歳の男性で,UCに対し内科加療中であった.COVID-19発症後に血便や腹痛などの症状が増悪し,免疫抑制剤を増量したが症状の改善が見られず,腎機能も悪化したため内科的治療の限界と判断し,発症後29日目に腹腔鏡下大腸亜全摘術+回腸単孔式人工肛門造設術を施行した.切除検体の病理で急性期UC所見を認めた.COVID-19による各種臓器障害ではウイルスによる直接的障害や免疫応答を介した間接的障害の機序が提唱され,治療困難となった際は早期手術を考慮すべきである.</p>

収録刊行物

参考文献 (21)*注記

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