月経前に増悪する Duhring 疱疹状皮膚炎の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Dermatitis Herpetiformis with Premenstrual Exacerbation

抄録

<p>29 歳,女性。顔面,躯幹上部に再発性の紅斑,小水疱があり当科を受診した。生検で好中球浸潤を伴う表皮下水疱,蛍光抗体直接法で真皮乳頭層に IgA 陽性物質の顆粒状沈着があったことから Duhring 疱疹状皮膚炎と診断した。ジアフェニルスルホン 25 mg/day で治療を開始したところ著効した。月経 5 日前から月経終了時にかけて皮疹の増悪があり,増悪時はジアフェニルスルホン 50 mg/day を増量することで皮疹は軽快した。月経前に乾癬などの炎症性皮膚疾患が増悪することがあると報告されている。乾癬では,エストラジオールが好中球やマクロファージの機能を抑制し,乾癬を改善させる可能性が報告されている。自験例では詳細な機序は不明だが,排卵後にエストラジオール濃度が下がったことで,好中球が活性化され皮疹が増悪した可能性を考えた。 Duhring 疱疹状皮膚炎も月経時に増悪する可能性を考慮する必要がある疾患と考えた。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 86 (2), 130-132, 2024-04-01

    日本皮膚科学会西部支部

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300091973075968
  • DOI
    10.2336/nishinihonhifu.86.130
  • ISSN
    18804047
    03869784
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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