腰部脊柱管狭窄症術後に非閉塞性腸間膜虚血を発症した1例

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抄録

<p>【症例】83歳女性.腰部脊柱管狭窄症に対してL4/5,L5/S1後方除圧術を施行した.術後8日目に起床後より心窩部痛が出現したが,血液検査や心電図は特記所見なく,症状軽減したため経過観察となった.その後腹痛が出現し,意識レベルが低下した.血圧低下,意識障害が遷延し,胸腹部単純CT検査を行った.腸管壊死と腸間膜~門脈ガス血症を認め,明らかな閉塞機転は指摘できず非閉塞性腸間膜虚血(non-occlusive mesenteric ischemia,以下NOMI)の診断となった.その後,心停止し死亡が確認された.【考察】NOMIの初期症状は,血液検査,腹部所見とも非特異的である.死亡率は依然として高く,NOMIに対する認識不足による診断,治療の遅延が影響していると考えられる.今回,腰部脊柱管狭窄症術後にNOMIを発症した1例を経験したので報告する.</p>

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  • CRID
    1390300147449660672
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.215
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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