Coping processes with“kurorekishi”experiences among Japanese college students

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  • 大学生における「黒歴史」経験への対処プロセス
  • ダイガクセイ ニ オケル 「 クロ レキシ 」 ケイケン エ ノ タイショ プロセス

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本研究では,青年が「消したい過去」という意味で用いる「黒歴史」という表現に着目し,青年が黒歴史だと思う経験の特徴,また青年が,それらの対人ストレス状況にどのように対処,認識しているのかを明らかにするためにインタビュー調査を実施した。グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析の結果,《失敗の黒歴史化》,《黒歴史によるダメージの蓄積》,《黒歴史経験の再構築》,《黒歴史経験の回想》という4つのカテゴリーによって黒歴史経験への対処プロセスが示され,特に黒歴史は対人関係を通じた否定的な自己の露呈,自己イメージに対する脅威がその規定要因にあることや,回避行動は,問題解決型コーピングや情動焦点型コーピングの実現可能性やリスクを考慮した上で,あえて取られていることが明らかになった。さらに,黒歴史は発達的な「危機」としてほとんどの青年が有していると,当事者に認識されていることもまた示唆された。

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