急性呼吸不全を呈し経気管支肺生検で診断した血管内大細胞型B細胞性リンパ腫の1例

  • 岩泉 江里子
    独立行政法人国立病院機構天竜病院呼吸器・アレルギー科
  • 三輪 清一
    独立行政法人国立病院機構天竜病院呼吸器・アレルギー科
  • 中村 祐太郎
    独立行政法人国立病院機構天竜病院呼吸器・アレルギー科
  • 白井 正浩
    独立行政法人国立病院機構天竜病院呼吸器・アレルギー科

書誌事項

タイトル別名
  • Diagnosis of Intravascular Large B-cell Lymphoma Presenting with Acute Respiratory Failure via Transbronchial Lung Biopsy: a Case Report

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説明

<p>背景.血管内大細胞型B細胞性リンパ腫(intravascular large B-cell lymphoma:IVLBCL)は,全身の微小血管内に悪性細胞が浸潤・増殖する稀な節外性非ホジキンリンパ腫である.時に低酸素血症を合併し,早期診断・治療に苦慮することがある.症例.73歳男性.労作時呼吸困難を主訴に近医を受診し,当院紹介入院となった.入院時,胸部HRCT上軽度の間質陰影,I型呼吸不全,血清LDの異常高値,血小板減少を認めた.入院後ステロイド治療を開始したが,呼吸不全が進行した.第6病日にランダム皮膚生検,第7病日に経気管支肺生検(TBLB)を施行した.後日両者からIVLBCLの確定診断を得て,化学療法が施行され寛解に至った.結論.TBLBと皮膚生検によって急性呼吸不全を伴うIVLBCLを診断した症例を経験した.IVLBCLの確実な診断には,複数の生検部位が必要であり,肺病変が存在する場合,非侵襲的な生検と共に,安全性を確保した上でのTBLBは検討の余地がある.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 47 (3), 246-252, 2025-05-25

    日本呼吸器内視鏡学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390304338692744320
  • DOI
    10.18907/jjsre.47.3_246
  • ISSN
    21860149
    02872137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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