5.納豆の歴史と機能成分(<総説特集>伝統食品の科学-ルーツ、おいしさ、機能-5)

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タイトル別名
  • The history and medical food of Bacillus subtilis natto
  • 納豆の歴史と機能成分
  • ナットウ ノ レキシ ト キノウ セイブン

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納豆中の血栓溶解酵素ナットウキナーゼの存在を明らかにした。即ち、27,724という比較的低分子のペプチドであること、S-S結合を持たないセリン酵素であり、その経口投与により血栓溶解反応を引き起こすことを示した。また納豆中にはビタミンK_2(MK-7)が多く、納豆100gを摂取するとそのヒト血中濃度は50倍以上に高まること、一回の投与によってかなり長時間にわたって亢進持続した。それもほとんどが水溶性ビタミンK_2として存在することを明らかにした。抗菌物質はいずれの納豆にも非常に多く含まれ、納豆100g当り約20mgのジピコリン酸に相当した。これが強いSaccharomyces類あるいはO-157等の阻害を示す他、ナットウキナーゼにはない血小板凝集阻害反応を起こすことが考えられた。その他、納豆菌体のアルコール抽出液にはH.phloriシドニー株に対する増殖抑制効果を示すなど、納豆のさまざまな可能性を示した。

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