書誌事項
- タイトル別名
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- Locating the taxonomical position of argic horizons and cambic horizons in Japanese Red-Yellow soils
- ワガクニ ノ セキ オウショクド ニ オケル ネンド シュウセキソウ ト フウカ ヘンシツソウ ノ ブンルイガクテキ イチズケ
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抄録
わが国の赤色土壌および黄色土壌を特徴付けると考えられている粘土集積層と風化変質層の理化学性の比較を全国規模で行った研究はこれまでなかった。このため,わが国の土壌分類体系で粘土集積層の位置付けが不明瞭である。本研究では,全国から採取された赤色土壌と黄色土壌が収録されている基準土壌断面データベースを用いて粘土集積層と風化変質層の理化学性の比較を行うことで粘土集積層の分類学的な位置付けを行った。また,赤色と黄色という土色による土壌の識別基準を土壌分類のどの段階でとり入れるのが良いかを検討した。土壌の風化程度を表す指標であるシルト/粘土比およびCEC/粘土は粘土集積層の方が風化変質層に比べて低くかった。さらに,粘土集積層は安定した地形面で発達し易く,風化変質層は山地や丘陵地などで発達し易いことが明らかとなり,わが国での粘土集積層の有無は風化程度の指標として考えられた。また,赤色と黄色で土壌を類別した際には土壌の理化学性に有意差が無く,粘土集積層と風化変質層の有無で分類した後に土色で類別した際に両者の理化学性に有意差が認められた。そのため,わが国の赤色・黄色土壌の分類を考える際には,粘土集積層か風化変質層の有無で上位カテゴリーを類別し,その下位カテゴリーにおいて土色を識別基準に取り入れることを提案したい。
収録刊行物
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- ペドロジスト
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ペドロジスト 54 (1), 11-20, 2010-06-30
日本ペドロジー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564237993757568
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- NII論文ID
- 110008800060
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- NII書誌ID
- AN00223512
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- ISSN
- 21897336
- 00314064
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- NDL書誌ID
- 10830382
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可