特異的IgE 抗体同時多項目測定検査における果物特異的IgE抗体の感度

  • 福冨 友馬
    国立病院機構相模原病院臨床研究センター
  • 南 崇史
    国立病院機構相模原病院臨床研究センター
  • 谷口 正実
    国立病院機構相模原病院臨床研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • SENSITIVITY OF FRUIT-SPECIFIC IgE SCREENING IN MULTI-PANEL ANTIBODY TESTING
  • トクイテキ IgE コウタイ ドウジ タコウモク ソクテイ ケンサ ニ オケル クダモノ トクイテキ IgE コウタイ ノ カンド

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抄録

<p>【背景】特異的IgE抗体同時多項目測定検査は,パネル化された多種のアレルゲン項目に対する特異的IgE抗体価を測定でき,スクリーニング検査として用いられているが,その検査結果の感度に関して十分なデータが存在しないことが問題である.</p><p>【方法】本研究では果物アレルギー患者33名の血清を用いて多項目測定法マストイムノシステムズIV(以下,MAST)とViewアレルギー39(以下VA)における果物アレルゲン特異的IgE抗体価の感度を,PR-10感作例およびプロフィリン感作例それぞれについて検討した.</p><p>【結果】PR-10感作31例およびプロフィリン感作12例のいずれの群においても,VAのリンゴに対するIgE抗体陽性率(感度,それぞれ87%,83%)は単一測定法のImmunoCAPと同等レベルであった.一方,MASTのモモに対するIgE抗体陽性率(それぞれ23%,25%)は,単一測定法より顕著に低かった.</p><p>【結語】多項目測定法における果物IgE抗体価の感度は,検査手法によっては単一測定法に比べて顕著に低いものがあり,その結果の解釈には注意が必要である.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 67 (6), 774-778, 2018

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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