繰り返す下腿蜂窩織炎にペニシリン低用量予防内服が著効した 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • Successful Treatment of Recurrent Leg Cellulitis with Low-dose Penicillin
  • 症例 繰り返す下腿蜂窩織炎にペニシリン低用量予防内服が著効した1例
  • ショウレイ クリカエス カタイ ホウカシキエン ニ ペニシリン テイヨウリョウ ヨボウ ナイフク ガ チョコウシタ 1レイ

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説明

<p>77 歳,女性。2015 年 10 月に右下腿蜂窩織炎を初めて発症し,その後 1 年間で 7 回もの再発を繰り返していた。血糖コントロール不良の糖尿病と足爪白癬,右大腿頚部骨折術後の既往があった。慢性静脈不全やリンパ浮腫は認めなかった。下腿蜂窩織炎は軟部組織感染症として頻度が高い疾患であり,慢性静脈不全やリンパ浮腫,足白癬などの合併例では再発を繰り返すことが多い。再発性蜂窩織炎に対し,ペニシリン低用量内服を継続することにより再発予防が可能という報告が最近各国からされている。自験例でも 2017 年 2 月より開始したペニシリン低用量(500 mg 分 2/日)予防内服が著効し,開始 3 カ月後に一度再発し入院したが,その後約 1 年間再発を認めていない。ペニシリン低用量予防内服は再発性蜂窩織炎の再発率を減少させるが予防効果は内服中にしかみられず,長期的な投与に伴う耐性菌の出現について未だ不明な点もあり,症例を選んで検討するべきである。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 81 (1), 35-39, 2019-02-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (7)*注記

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