終末期血液透析患者の呼吸困難に対するオキシコドンの有効性と安全性 : 7症例の検討

  • 粟屋 牧子
    シャローム病院緩和ケア科
  • 加藤 修一
    シャローム病院緩和ケア科
  • 狩野 契
    シャローム病院緩和ケア科
  • 渡辺 裕輔
    埼玉医科大学国際医療センター血液浄化部・腎臓内科 埼玉医科大学病院腎臓内科
  • 岡田 浩一
    埼玉医科大学国際医療センター血液浄化部・腎臓内科 埼玉医科大学病院腎臓内科
  • 鋤柄 稔
    シャローム病院緩和ケア科

書誌事項

タイトル別名
  • The use of oxycodone to treat dyspnea in terminally ill hemodialysis patients: a retrospective examination of seven cases
  • シュウマツキ ケツエキ トウセキ カンジャ ノ コキュウ コンナン ニ タイスル オキシコドン ノ ユウコウセイ ト アンゼンセイ : 7 ショウレイ ノ ケントウ

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説明

<p>がんだけではなく非がん疾患も含めた終末期の血液透析患者において, 呼吸困難は頻度が高く苦痛が大きい症状である. 呼吸困難の緩和のためにオピオイドが用いられることがあるが, 透析患者では代謝物の蓄積による副作用の懸念から, 使用成績についての報告が少ない. 今回われわれは, 呼吸困難を訴えたがんおよび非がん疾患終末期の血液透析患者7症例に対して, 呼吸困難の緩和を目的にオキシコドンを経口あるいは持続皮下注射で投与した. 開始時の平均投与量は注射換算で3.8mg/日, 平均最大投与量は19.7mg/日であった. Support Team Assessment Schedule日本語版における評価で, オキシコドン投与により呼吸困難の有意な改善を認めた. 呼吸抑制など有害事象の発現はなく安全に使用可能であった. 少量から漸増して投与することで, オキシコドンは血液透析患者にも比較的安全に使用することが可能であり, 呼吸困難の緩和に有効な治療選択肢の一つになり得る.</p>

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参考文献 (11)*注記

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