<b>MODIS地表面温度日格差を用いたアラル海流域における灌漑域の推定</b>
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- 峠 嘉哉
- 東北大学大学院工学研究科
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- Muthoni Jacqueline Mbugua
- 東北大学大学院工学研究科
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- 風間 聡
- 東北大学大学院工学研究科
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- Khujanazarov Temur
- 京都大学防災研究所
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- 田中 賢治
- 京都大学防災研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Estimating Irrigated Area using Daily Surface Temperature Difference by MODIS in the Aral Sea Basin
抄録
<p>アラル海流域では,渇水や塩類集積の影響で灌漑の有無や作付作物が年ごとに動的に変化する.この動的な水利用をモニタリングすることが現地農業政策や流域全体の水循環解析に貢献すると考えられる.中央アジアにおける灌漑地は畝間灌漑が主流であり,土壌水分量の大幅な増加は地表面の熱容量を増加させる.そこで本研究では,ウズベキスタンを対象に地表面温度日格差についてMODISによる衛星解析と陸面過程モデルによる非灌漑時推定値を比較することで灌漑域を特定することを試みた.</p><p></p><p>陸面過程モデルにはSiBUCを用い,地表面温度日格差の非灌漑時推定値と衛星観測値の差を∆STdiff とした.比較する統計値には,筆者らが2011年から記録してきた3000枚に及ぶGPSカメラ情報や,渇水の影響が無い平年・豊水年における灌漑地分布としてDollの灌漑面積率分布,ダムからの放水量等とした.</p><p></p><p>その結果,非灌漑期の2月においては灌漑地分布を示した傾向は見られず,乾燥域において陸面過程モデルが日中の地表面温度の過小評価する影響が見られた.その一方で,灌漑期の6月,8月に入ると灌漑地帯に沿って地表面熱容量の低下が見られており,8月はその傾向が強く,アムダリア川下流域でも明瞭な変化が見られた.また流域内の全メッシュで統計値と比較すると,灌漑面積率の増加に従って∆STdiff指標 の低下が見られる.図6は灌漑面積率毎に計算された∆STdiff の月別平均値であるが,6月から8月に至る灌漑期の進行に伴って指標が変化していることが示されている.現在は渇水年と豊水年の違いが少なく算定されるため,今後はその原因を特定する必要がある.</p>
収録刊行物
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- 水文・水資源学会研究発表会要旨集
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水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 238-, 2019
水文・水資源学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134803245952
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- NII論文ID
- 130007759980
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可