バイオマスボイラ運用後の計装導入事例

  • 本田 拓志
    中越パルプ工業株式会社 川内工場 施設動力部 電気計装課 電気計装係

書誌事項

タイトル別名
  • Instrumentation Introduction Example after Operation of Biomass Boiler
  • バイオマスボイラ ウンヨウ ゴ ノ ケイソウ ドウニュウ ジレイ

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抄録

<p>川内工場では南九州における豊富な木材資源と紙事業で培った木材集荷システムもあり2012年7月から始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)を利用したバイオマス燃料発電設備を2015年11月に新設したが,運転開始後に2つの問題が発生した。1つ目は燃料水分によるタービンの出力低下である。燃料投入から燃焼までタイムラグがあり高水分燃料がいつ投入されたか燃焼するまで分からず燃焼低下したことで高水分燃料が投入されたことに気付くため,元の燃焼に戻すまで対応に時間を要していた。この問題を解決するためにProcess Sensors corporetion社製水分計(MCT 460)の設置とボイラ制御であるACC(自動燃焼制御)制御に水分計指示を組込む事で高水分燃料投入による出力低下対策を行った。2つ目の問題は,ボイラ内の燃料厚みが不均一になり燃焼が安定しなかった。定量フィーダへの燃料投入指令はレベルスイッチにより行っていたため投入する燃料レベルを任意に設定する事が出来ず,投入量にバラツキが発生し,出力低下に繋がっていた。対策としてマツシマメジャテック㈱社製マイクロ波式レベル計(MWLM)を設置,任意の投入レベルが設定できるようになり,ボイラ内の燃料厚みを安定させる事が出来た。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (3), 227-231, 2020

    紙パルプ技術協会

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