頭蓋骨浸潤を来した後頭部primary mucinous carcinoma of the skinの1例

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  • Primary mucinous carcinoma of the skin invading the occipital bone : a case report

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説明

<p>57歳,女性。初診1年以上前に左後頭部の腫瘤を自覚,徐々に増大したため前医初診。左後頭部に4×5 cm大の腫瘤を認め,生検にてmucinous carcinoma of the skinの診断であり,頭部CTでは後頭骨に溶骨性変化を認めたため当科紹介となった。全身検索にて他臓器からの転移は否定されprimary mucinous carcinoma of the skin(以下PMCS)と診断した。当科,脳神経外科,形成外科で腫瘍切除,頭蓋骨・硬膜切除を施行し,大腿筋膜張筋筋膜で硬膜を,人工骨で頭蓋骨を再建し,後頭動脈皮弁形成,分層植皮を行った。病理組織学的にはムチン様の間質に囲まれた腫瘍胞巣が小葉状の構造を形成して増殖し,腫瘍細胞はCK7陽性,CK20陰性でありPMCSに矛盾しない所見であった。骨浸潤を認めるも硬膜浸潤はなく,術後1年9ヵ月経過するが局所再発・転移を認めない。PMCSは局所浸潤傾向が強く局所再発は多いが,骨浸潤した例は極めて稀である。</p>

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