0.8%赤血球浮遊液における不規則抗体の検出

DOI Web Site 参考文献5件 オープンアクセス
  • 渡邊 友美
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 加藤 千秋
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 遠藤 比呂子
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 川上 萌
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 西田 謙登
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 松下 正
    名古屋大学医学部附属病院検査部・輸血部

書誌事項

タイトル別名
  • IMPROVEMENT OF UNEXPECTED ANTIBODY DETECTION USING 0.8% RBC SUSPENSION

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説明

<p>輸血検査における不規則抗体スクリーニングでは,反応増強剤として低イオン強度溶液(LISS)を用いたカラム凝集法が使用されている.</p><p>今回,オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社の全自動輸血検査装置オーソ ビジョンを使用し,LISSとして0.8%オーソ RCD(RCD)を用いた有用性を検討した.RCDを用いた0.8%赤血球浮遊液による試験(0.8%LISS-IAT)は,4%赤血球浮遊液によるLISS添加法による試験(4%LISS-IAT)と比較し,臨床的意義のある抗体の検出感度は向上し,臨床的意義のない抗体や非特異反応の検出は抑制された.新たな産生抗体については,0.8%LISS-IATは4%LISS-IATより早期に検出可能であり,PEG-IATとほぼ同時期に検出できた.検出感度の向上は,赤血球と抗体の抗原抗体反応に対して最適なイオン強度,リアクションチャンバー内の効果的な攪拌により得られた効果と考える.</p><p>0.8%LISS-IATを用いることで,より安全な輸血医療に貢献可能である.</p>

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