骨恒常性とメカノバイオロジー

DOI
  • 中島 友紀
    東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 分子情報伝達学 日本医療研究開発機構 AMED-CREST

書誌事項

タイトル別名
  • Bone homeostasis and mechano-biology

抄録

<p>運動など力学的な負荷が増えると骨は丈夫になり、宇宙空間など力学的負荷が減ると骨は弱くなることを我々は経験的に理解している。しかし、その詳細な制御機構については、いまだ不明な点が多いのが現状である。生体の基軸である骨組織は、動的な恒常性を維持しながら統合的な運動機能を支えている。骨は破壊と形成の恒常的なバランスによって常に新しく作り替えられている。この再構築は“骨リモデリング”と呼ばれ、強靭な骨組織の維持のみならず、生命維持に必須なミネラルの代謝器官である骨を巧妙に制御している。骨リモデリングは、骨を構成する細胞、破骨細胞、骨芽細胞、骨細胞の細胞間コミュニケーションによって厳密に制御されており、この破綻が様々な骨疾患に繋がる。破骨細胞と骨芽細胞が骨表面で機能する一方で、骨に埋没した骨細胞は、力学的刺激やホルモンなどを感知し、シグナル伝達を介し応答することで、骨リモデリングを制御していると考えられている。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 178-178, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775157552384
  • NII論文ID
    130007884839
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.178
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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