積層型グラスハープによる新たな音色と奏法に関する研究
書誌事項
- タイトル別名
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- A Study on New Tones and Methods of Playing with Multi-Layered Glass Harps
抄録
<p>グラスハープはガラス器の縁を指で擦ることにより音を出す楽器である。1音につき1つのグラスを必要とし、本格的な音楽演奏のためには多くのグラスが必要になる。これにより1人の奏者が同時に複数音を鳴らす演奏、速いフレーズの演奏等は限界があり、またグラスセットの持ち運びが煩雑であることなどが、専門的な演奏楽器としての発展の障壁となっている。本研究では、大きさの異なる7つのガラス製ボウルを重ねガラス棒で繋いだ「マルチレイヤードグラスハープ」の制作により、①1台の楽器で複数の音を奏でること ②従来のグラスハープにはない多彩な奏法が可能であること ③持ち運びが容易であること、の3つの要件を実現した。このマルチレイヤードグラスハープは従来のグラスハープにはない余韻に富んだ残響が得られるほか、ガラス棒の上部を持ち、グラスハープ全体の角度を変えて音の高低を変化させたり、揺らすことでビブラートを生じさせたりすることが可能である。また音響解析の結果、グラスハープはボウルが空の状態と水を注いだ時とで倍音構造が大きく変化することが明らかになり、同じ奏法でも水の有無により異なる音色を愉しむことができる楽器であると言える。</p>
収録刊行物
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- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
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日本デザイン学会研究発表大会概要集 67 (0), 454-, 2020
一般社団法人 日本デザイン学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390566775161586304
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- NII論文ID
- 130007891639
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可