降下性壊死性縦隔炎13例の検討―進展経路認識の重要性―

DOI Web Site 参考文献10件 オープンアクセス
  • 山田 響子
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 清水 公裕
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 小山 力
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 松岡 峻一郎
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 竹田 哲
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 江口 隆
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野
  • 濱中 一敏
    信州大学医学部外科学教室呼吸器外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Review of 13 cases of descending necrotizing mediastinitis -Importance of understanding the pathway-

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説明

<p>降下性壊死性縦隔炎は,咽頭感染や歯科領域感染が縦隔に波及し,重篤化しやすく,致死的経過をたどることもある疾患である.今回,当科で縦隔ドレナージ手術を施行した13例の臨床経過について検討した.13例中12例で胸腔鏡下縦隔ドレナージ術を行い,12例は右側胸腔からアプローチした.また,2例は耳鼻咽喉科で頚部ドレナージを施行されたが,その後に縦隔への進展を認め,二期的な縦隔ドレナージ術を要した.術後在院期間は平均46日と長期間を要した.術後に死亡した1例は,診断までに約2週間を要した症例だった.降下性壊死性縦隔炎に対するドレナージ方法やアプローチについては見解が統一されていない部分があるが,早期診断,及び胸腔鏡アプローチによる低侵襲な外科的縦隔ドレナージが生存率向上に寄与すると考える.また,CTによる進展経路の同定により,その後の進行はある程度予測可能であり,術式検討に有効であるといえる.</p>

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