A. Wernerの発想と執念

書誌事項

タイトル別名
  • 世の中を変えた反応・材料・理論 A. Wernerの発想と執念 : いかにして斬新な配位説を証明しようとしたか
  • ヨノナカ オ カエタ ハンノウ ・ ザイリョウ ・ リロン A. Werner ノ ハッソウ ト シュウネン : イカニ シテ ザンシン ナ ハイイセツ オ ショウメイ シヨウ ト シタ カ
  • —いかにして斬新な配位説を証明しようとしたか—

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説明

<p>構造化学の発展はKekuleの原子価説(1858年)が出発点と考えられる。原子価説は炭素化合物の構造化学に非常に強力なツールを与えたが,種々の金属を含む,無機化合物の構造を解釈するには充分ではなかった。無機化合物の構造化学を発展させたのは,19世紀後半から20世紀の初頭にかけて,Blomstrand-Jörgensenの鎖状構造説とA. Wernerの配位説との間で繰り広げられた論争である。鎖状構造説がKekuleの原子価説の影響を強く受けていたのに対して,配位説は,現在,我々が知る「配位数」という概念を与えた独創的なものであった。これは,後に大きな発展を遂げる学問領域,「配位化学」の基礎となるものである。Wernerはその独創的な配位説の正しさを証明するために,数々の重要な実験結果を生み出していった。彼はこの功績により1913年にノーベル化学賞を受賞した。</p>

収録刊行物

  • 化学と教育

    化学と教育 67 (12), 604-607, 2019-12-20

    公益社団法人 日本化学会

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