腐朽した木材の穿孔抵抗に影響を及ぼす物性値のパラメータ解析

書誌事項

タイトル別名
  • Parameter Analysis of Physical Properties Influencing Drilling Resistance of Decayed Wood
  • フキュウ シタ モクザイ ノ センコウ テイコウ ニ エイキョウ オ オヨボス ブッセイチ ノ パラメータ カイセキ

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説明

腐朽した木材の穿孔抵抗を測定し,これに影響を与える木材の4つの物性値を説明変数とする穿孔抵抗の数式モデルを構築した。試験体には大きさ10(L)×20(R)×25(T)mmのスギ,ヒノキ,ベイマツ,ベイツガをオオウズラタケによって0~12週間強制腐朽させたものを用いた。穿孔抵抗の測定にはレジストグラフ® を用い,回転直径約3mm のネズミ歯錐で半径方向に穿孔し,その際の穿孔抵抗を連続的に測定した。モデル化では,穿孔抵抗の平均値を目的変数とし,腐朽前の全乾密度,質量減少率,含水率,平均年輪幅を説明変数として一般化線形モデルを構築した。モデル構築では,各変数の有意性を吟味し,赤池情報量基準が最小となるように各変数を選択した。その結果,4種の説明変数のうち腐朽前の全乾密度,質量減少率,平均年輪幅が有意となり,それらの標準偏回帰係数の絶対値は腐朽前の全乾密度が0.57,質量減少率が0.44,平均年輪幅が0.06であった。また構築したモデル式を用いた腐朽程度の推定方法を検討した。

収録刊行物

  • 木材保存

    木材保存 47 (1), 22-31, 2021

    公益社団法人 日本木材保存協会

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