釧路湿原周辺地域における在来種クロテンと外来種ミンクの生息実態の解明 ―乾燥地野生生物保全研究会―

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書誌事項

タイトル別名
  • Distribution of indigenous species <i>Martes zibellina</i> and invasive alien species <i>Neovison vison</i> around Kushiro Wetland ―Dryland Wildlife Conservation Group―

抄録

<p>釧路湿原周辺には在来種であるクロテン(Martes zibellina)と,同じ生態的地位であるイタチ科の外来種であるミンク(Neovison vison)が生息している.ミンクの分布拡大によるクロテンへの影響はよくわかっていないが,クロテンの保全のためには両種の生息状況を把握することが重要である.本研究では,糞試料を用いて釧路湿原周辺のクロテンとミンクの分布と生息地利用を明らかにすることを目的とした.2019年11月から2020年9月にかけて99個の糞試料を採集し,ミトコンドリアDNAに基づく種判定を実施した(クロテン24個,ミンク12個,キツネ36個,不明27個).湿原より離れた森林域でクロテンの糞が,湿原内及び湿原に近接した場所でミンクの糞が発見される傾向がみられた.限られたサンプル数ではあるが,生息環境では湿原面積,森林面積,標高において種間で有意差が見られた.本研究から両種の分布の一端を解明することはできたが,今後さらに詳細な分布の解明や種間関係に関する研究が必要である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390571028377014272
  • NII論文ID
    130008095115
  • DOI
    10.32215/pronatura.30.0_64
  • ISSN
    21897727
    24320943
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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