異なる素材表面に付着させたサルモネラに対するショ糖パルミチン酸エステル,マイクロバブルおよび微酸性次亜塩素酸水の併用効果

  • 三島 朋子
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻食料化学工学教育コース食品衛生化学研究室 | 九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室
  • 芳住 あさこ
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻食料化学工学教育コース食品衛生化学研究室 | 九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室
  • 山川 真美
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻食料化学工学教育コース食品衛生化学研究室 | 九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室
  • 宮地 夏海
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻食料化学工学教育コース食品衛生化学研究室 | 九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室
  • 城戸 希望
    九州大学大学院生物資源環境科学府生命機能科学専攻食料化学工学教育コース食品衛生化学研究室 | 九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室
  • 本城 賢一
    九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室 : 准教授
  • 宮本 敬久
    九州大学大学院農学研究院生命機能科学部門食料化学工学講座食品衛生化学研究室 : 教授

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Sucrose Monopalmitate under Microbubble Generation and/or Slightly Acidic Hypochlorous Water on Salmonella Enteritidis Adsorbed on the Surface of Various Materials
  • コトナル ソザイ ヒョウメン ニ フチャク サセタ サルモネラ ニ タイスル ショ トウ パルミチンサン エステル,マイクロバブル オヨビ ビサンセイ ジアエンソサンスイ ノ ヘイヨウ コウカ

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抄録

ショ糖パルミチン酸エステルおよびマイクロバブルと微酸性次亜塩素酸水(SAHW)の併用効果を,付着状態と浮遊状態のSalmonella Enteritidis に対して調べた.さらにタンパク質保持力の異なるニトロセルロース膜,PVDF 膜,Hybond- N +膜に付着させたS.Enteritidis に対する併用効果をキャベツに付着させた場合と比較検討した.浮遊状態では,マイクロバブルを発生させた100 mg/L のショ糖パルミチン酸エステルで処理してもS. Enteritidis はほとんど損傷しないことが示された.これに対して0.5 mg/L SAHW で単独処理した場合にはTSA による生菌数が3 log と大きく低下したが,ショ糖パルミチン酸エステル処理後にSAHW 処理した場合には,TSA による生菌数の低下は,1.6 log で,SAHW 単独処理よりも少なかった.キャベツの葉,ニトロセルロース膜,PVDF 膜,およびHybond-N+ 膜に付着させたS. Enteritidis に対するショ糖パルミチン酸エステルおよびSAHW 処理の効果を調べた結果,キャベツに付着させたS. Enteritidis ではショ糖パルミチン酸エステル単独処理,SAHW 単独処理および併用処理で,TSA による生菌数がコントロールに比べ,0.3,1.3,1.3 log それぞれ低下した.しかし,同様の処理後には,TSA による生菌数が,ニトロセルロース膜付着菌では,0.7,3.2,4.2 log,PVDF 膜に付着させた場合には,0.6,1.2,2.3 log,Hybond-N+ 膜付着菌では0.7,1.0,0.9 log それぞれ低下した.PVDF 膜などを用いた付着細菌のモデル系は,常在菌が存在しないため付着させる菌数をコントロールしやすく,また表面の観察がしやすいといった利点があり,付着菌に対する殺菌機構の解明に有用であると考えられる.

緒言 / 材料と方法 / 結果 / 考察 / 要約

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