自己志向的完全主義の特徴 : 精神的不健康に関する諸特性との関連から

書誌事項

タイトル別名
  • A characteristic of the self-oriented perfectionism : From the standpoint of psychological maladjustment and maladaptive cognition
  • ジコ シコウテキ カンゼンシュギ ノ トクチョウ セイシンテキ フケンコウ ニカンスル ショトクセイ ト ノ カンレン カラ

この論文をさがす

説明

本研究では、自己志向的完全主義(完全欲求、高目標設定、失敗過敏、行動疑念)とさまざまな心理変数の関連を検討するために、大学生474名に対して、質問紙調査を行った。その結果、完全欲求はこの性質のみでは精神的健康とほとんど関連がみられないということが確認された。高目標設定傾向の強い者は「自分の課題」に、失敗過敏傾向の強い者は「他者の目に映る自分自身」に、行動疑念傾向の強い者は、「自分の行動」に関心が向いている可能性が示唆された。さらに、分散分析の結果、高目標設定および失敗過敏の両方が高い群は、同調および無力感に影響を与え、高目標設定のみ高い群は、他者との心理的距離に影響を与えていた。最後に、今後の研究の方向性が論じられた。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 9 91-100, 2009

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ