初年次基礎科目の数学における作問課題の実践

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タイトル別名
  • Practical report of problem posing in mathematics in the first-year fundamental education
  • ショネンジ キソ カモク ノ スウガク ニ オケル サクモン カダイ ノ ジッセン
  • ハツ ネンジ キソ カモク ノ スウガク ニ オケル サク モン カダイ ノ ジッセン

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抄録

教育実践レポート

初年次基礎科目の数学において,指定されたテーマに沿った問題や授業で取り扱った問題の類題および模範解答の作成を課す授業実践を行った.作問課題得点と期末試験得点には弱い正の相関(相関係数0.47,p<0.001)が見られ,出題された問題を解くだけの試験では評価できない数学的能力を作問課題により評価できた可能性が示唆された.実践後のアンケート結果からは,今回の作問課題の実践を含む授業を通して学生の数学への苦手意識や嫌悪感が改善された可能性が示された.また,作問課題に加え,授業内で学生同士の作問を共有する機会を設けたことで,より効果的に作問課題を授業内容の理解に役立てることができたとの感触を得た.一方で,作問のテーマ設定や評価方法に関しては,教科書・参考書・インターネットなどの授業外の資料を使った学習の促進や,学生同士のレベル差の考慮といった点で課題が残った.作問課題の成績評価法としての意義や大学における作問課題の学生への効果を一般的に議論するためには,より多くの実践データと試行錯誤が必要だと考えられる.

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