深宇宙探査用地上局向け超伝導フィルタの開発

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タイトル別名
  • Development of Superconducting Filter for Deep Space Exploration Ground Station

抄録

r-Al2O3基板を用いて深宇宙探査用アンテナのための超伝導帯域通過フィルタ(BPF)の開発を行った.基板に用いたr-Al2O3は機械的強度が高く,化学的な安定性が高いことに加えて低コストであることから優れた基板材質である.しかしながら,誘電率に異方性をもつために設計と測定結果とが一致しないという問題があった.そこで,設計に一致する測定結果を得るために,誘電率異方性を考慮した設計方法を提案する.具体的にはxy平面とz軸方向の2方向で実効的な比誘電率を定めることで設計の精度を向上させる.また,誘電率異方性の影響を低減するために外部結合と内部結合の結合方向を一方向に統一して設計した.設計した超伝導BPFをr-Al2O3基板とYBa2Cu3Oy薄膜を用いて作製した.その結果,設計と測定結果の周波数特性がよく一致し,r-Al2O3基板を用いて設計仕様を確実に満たす超伝導BPFの実現に成功した.開発した超伝導BPFはJAXAが開発する深宇宙探査用新型アンテナに採用された.

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572175623356672
  • DOI
    10.14923/transelej.2020jci0023
  • ISSN
    18810217
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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