<i>Mycobacterium marinum</i> による腱鞘滑膜炎の1 例

  • 吉田 愛
    鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚科学分野
  • 山田 七子
    鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚科学分野
  • 堤 玲子
    鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚科学分野
  • 山元 修
    鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Tenosynovitis Caused by <i>Mycobacterium marinum</i>
  • Mycobacterium marinumによる腱鞘滑膜炎の1例
  • Mycobacterium marinum ニ ヨル ケンショウカツマクエン ノ 1レイ

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説明

<p>72 歳,男性。金魚飼育歴がある。初診 4 カ月前に右示指基部をマダニに刺された。その後,右手背が腫脹し,近くの皮膚科で蜂巣炎と診断され抗生剤を処方されたが改善せず,右前腕・手背に結節が増えたため当科に紹介された。初診時の身体所見では右示指 MP 関節部が腫大し,右示指から前腕にかけて 1~7 mm の皮下結節が多発していた。皮下結節の生検で乾酪壊死を伴う混合細胞性肉芽腫を認めた。当院整形外科で右示指 MP 関節部の腫大は腱鞘滑膜炎によるものと診断され,初診 19 日後に腱鞘滑膜切除術が施行された。生検組織による抗酸菌培養で Mycobacterium(M.)marinum が検出され,リファンピシン,クラリスロマイシン,エタンブトール(途中副作用で中止)で計 8 カ月間治療を行った。当科の過去 10 年分の非結核性抗酸菌症症例につき検討を行った。菌種が同定されたのは 13 例で,原因菌種は M. chelonae,M. ulcerans subsp. shinshuense,M. mainum の順に多かった。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 83 (6), 545-548, 2021-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (5)*注記

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