金ナノ粒子を用いるカロリメトリックバイオセンサー

  • 武藤 悠
    愛媛大学大学院理工学研究科環境機能科学専攻 東ソー株式会社東京研究センターバイオサイエンス事業部
  • 座古 保
    愛媛大学大学院理工学研究科環境機能科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Signal-amplified Colorimetric Biosensors Using Gold Nanoparticles
  • キン ナノ リュウシ オ モチイル カロリメトリックバイオセンサー

この論文をさがす

説明

<p>溶液中で分散した直径数〜数十ナノメートルの金ナノ粒子は鮮やかな赤色を呈するが,外的要因によって凝集すると,吸収波長のレッドシフトが起こり,紫色もしくは青色へと変色する.この金ナノ粒子の分散・凝集に伴う大きな色調の変化を利用して,生体分子(DNA,タンパク質など),金属イオン,有機分子など様々な分子を検出できるセンサーが構築されている.しかし,金ナノ粒子の色調変化は,分散・凝集の状態が大きく変化しないと観察することができず,高感度な測定系の構築が困難であった.そのため,近年では低濃度のターゲットを検出するために,シグナル増幅機構を用いた様々なセンサーが提案されている.本総説では,まず光吸収に関連する金ナノ粒子の光学特性と金ナノ粒子の分散安定性について概説し,次に金ナノ粒子の色調変化を利用したセンサーと,そのセンサー感度の向上を目指したシグナル増幅機構について紹介する.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 70 (12), 661-670, 2021-12-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (53)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ