大量調理におけるハンバーグステーキの調理工程簡易化に関する調査

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タイトル別名
  • Research on simplifying the cooking process of hamburger steaks in large scale cooking

抄録

<p>【目的】給食等の大量調理において,肉汁を留める工程を多分に取り入れた一般的なハンバーグの調理方法は,その作業工程の多さから,これに付随するひき肉の衛生管理(温度面、交差汚染等)や調理担当者の負担が問題となり,衛生管理されたハンバーグを高品質で提供することは多くの苦労を要するとされる。本研究では,一般的なハンバーグの調理工程を見直し,仕上がりに影響が出にくい調理工程を簡易化することで給食施設での調理面・衛生面の負担を軽減できるハンバーグの調理方法を考案し,給食で提供される料理の質の向上を目指す。</p><p>【方法】食材は市販のものを用い,基準レシピは用いたスチームコンベクションオーブン(以下スチコン)メーカーのものを採用し,このレシピで調理したものをコントロールとした。工程簡易化レシピとして①成形後30分冷蔵×,②①+全材料同時攪拌(4分),③①+全材料同時攪拌(極力混ぜない:10回程度)についてスチコン加熱処理後,2時間温蔵保管した各試料を官能検査による比較を行なった(対象:当校教員9名,評価:6項目における5段階採点法)。なお,合わせて固さ・テクスチャー・品質についての質問を実施し,ジューシーさの指標として加熱・保管前後での試料水分率や重量推移も測定した。</p><p>【結果・考察】コントロールと比較して,③が最も高評価であり,質問より全員がハンバーグとして品質を保っていると返答した。①②においても評価はコントロールとほぼ同等であり,温蔵保管後では工程簡易化による品質劣化は起こりにくいと推察される。試料水分率・重量推移では違いは見られなかったが,③は食感が柔らかく,かつジューシーさで高値を示し,油脂のハンバーグ内への残留が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574754488977280
  • DOI
    10.11402/ajscs.33.0_115
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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