手術ロボット鉗子把持力センシングのための高分解能光学変位センサ

DOI

抄録

<p>本研究は,低侵襲手術ロボット用鉗子の把持力の高精度計測を実現することが目的である.現在広く普及している低侵襲手術ロボット操作では術者の直接的な感覚が制限され,高い操縦技術や習熟が必要である.そのため,ロボット鉗子の把持力センサが必要とされているが,小型・細径化や耐電磁ノイズ性など実用面を考慮すると,把持力センサの実用化には課題が多い.そこで,ロボット鉗子の把持部は従来の形状を保ち,光学的に把持力をセンシングする方法を提案する.このセンシングシステムは,鉗子を開閉駆動させるためのワイヤに固定された細径ばね(直径3~5mm)と,ばねの絶対的な変位量を計測するための光学変位センサで構成されている.変位センサは電磁ノイズなどの影響を受けない光学検出となっている.この変位センサに求められる分解能を調査するために把持力を計測する必要があり,マクロモデルを試作し計測した.マクロモデルは,鉗子部,ばねが固定された駆動ワイヤ,そしてワイヤ後端にはフォースゲージが固定してある.ばねの変位量は実体顕微鏡を用いて計測し,精密ステージに固定されたフォースゲージを長軸方向に移動させることで駆動ワイヤの牽引力を計測した.生体組織を模した複数のサンプルを把持させ,それぞれの牽引力と変位量を計測した.本報告では、把持力センシングの基本原理について提案し,マクロモデルを試作することで評価を行った結果について報告する.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual60 (Abstract), 144_1-144_1, 2022

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575751452521728
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.144_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ