琵琶湖西岸地域および湖水の酸素・水素安定同位体比の分布特性
書誌事項
- タイトル別名
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- Distribution Characteristics of Stable Oxygen and Hydrogen Isotope Ratios in the West area of Lake Biwa
抄録
<p>滋賀県は日本最大の湖である琵琶湖がある。琵琶湖は近畿圏の人口2000万人のうちの1400万人の水源として機能している。琵琶湖は構造湖であり、断層活動(大地震など)の繰り返しによって形成された。琵琶湖の集水域は広く、水収支(年間流入量および年間流出量)も大きい。琵琶湖は春から秋にかけ作り出される成層構造を冬に混合する全循環(全層循環)が真冬に行われる。近年では暖冬であった2018年~2019年の冬と2019年~2020年の冬には全層循環が連続して観測されなかった。琵琶湖の湖底では湧水がある。 琵琶湖の西部には琵琶湖西岸断層や花折断層が南北に走っている。安曇川は琵琶湖西岸断層を横切る形で琵琶湖に流下している。安曇川は琵琶湖には流入する一級河川117河川ある中でも最大規模である。安曇川の下流域には扇状地が形成され、自噴地下水が豊富である。豊富な自噴地下水を利用した生活が現在でも残っている。ある集落では各家庭で水場を持ち、先代からの水文化を継承するなど、もともと琵琶湖環境に対する住民の関心は高いが、扇状地内の集落では水に関する意識が非常に高い。 琵琶湖西岸断層や花折断層がある琵琶湖西岸地域では温泉がある地域もある。 琵琶湖西岸地域には関西圏からのアクセスの良いリゾート地であり、温泉や水文化が残ることからも多くの観光客が訪れている。以前はインバウンドによる影響で多くの外国人が訪れるなど国内外からの関心が強い地域である。</p>
収録刊行物
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- 水文・水資源学会研究発表会要旨集
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水文・水資源学会研究発表会要旨集 35 (0), 203-, 2022
水文・水資源学会