男子大学生の健康診断データの経時的動向と生活習慣との関係

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書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between chronological changes of health checkup data and lifestyle factors in male university students:
  • A 5-year longitudinal follow-up study
  • ―学部1年から修士1年までの健診・問診データの縦断的解析―

抄録

本研究では,男子学生における大学生活が生活習慣病リスク因子に及ぼす影響を統計的に明らかにすることを目的に,個々の学生の5年間にわたる健診・問診データの経時的な動向を分析した。2009~2014年度に静岡大学浜松キャンパスの2学部(工学部・情報学部)に入学し,大学院修士課程に進学した男子学生1779名の学部1年から修士1年までの健診・問診データを用い解析を行った結果, BMIは学年が上がるに伴い僅かな微増傾向を示した。体脂肪率は学年次別にみた変動においても,また個々の縦断データを用いたクラスター分析においても明らかな増加傾向を示した。また,生活習慣に関する8項目(「飲酒」,「喫煙」,「運動」,「夕食時刻」,「睡眠時間」,「朝食摂取」,「TV/PC時間」,「アルバイト」)の問診データについて学年次別変化を分析した結果,約半数の学生に夜型の生活習慣への移行が認められた。最後に,生活習慣(問診8項目)と体重増減量ならびに血液検査5項目(ALT,γ-GTP,HDL-C,LDL-C,尿酸)との関連について数量化Ⅰ類を用いて分析した結果,尿酸を除くすべての項目において5%有意の説明力を示し,男子学生の生活習慣が生活習慣病リスク因子に影響していることが示唆された。特に影響力の大きい生活習慣は「TV/PC時間」と「運動」であった。

収録刊行物

  • CAMPUS HEALTH

    CAMPUS HEALTH 58 (2), 147-154, 2021

    公益社団法人 全国大学保健管理協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390578083318922112
  • DOI
    10.57540/campushealth.58.2_147
  • ISSN
    24329479
    13414313
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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